子供の頃、戦争は遠い昔の出来事だった。自分が生まれてからの年月の何倍もある昔の事。それが近頃ではその時間経過を実体験で体験してそれほど昔でない事に気付く。戦争が終わってこの位の時間が経過したのが子供の頃の時点だったのだ。その位の時点で戦争の面影がすっかりなくなり高度成長を遂げていた日本。大人の感覚で見れば遠い昔でなくちょっと昔。今考えれば社会に出た頃から今日までの時間と戦争が終わって子供の頃遠い昔と意識した時間の長さは同じくらい。それなりに昔だが遠い昔ではない。長く生きるほど過去は近く感じるものなのだ。