モノクローム

モノクロの写真がデスクトップの画面になっている。この白と黒のグラデーションがはっきりと景色を見せる不思議。水平線があり空があって海がある。手前には砂浜あって桟橋が突き出ている。空に広がる白い筋は雲だ。海は白波が長時間露光のためだろう、霧のように白く煙っている。砂浜は波の後が優美な曲線を描いていて悠久な時間を刻んでいる。桟橋は砂をかぶり自然の中に埋没しようとしているかのよう。これだけのとてもシンプルな景色。人を拒絶しているような、しかし桟橋は確かに人間の活動の現れでもある。しかし自然と一体化したような桟橋は自然の造形物のように素知らぬ風でいるかのよう。白と黒の濃淡がそれを見せる。