PitStopとは何なのか

どうやらPDFを編集するソフトらしい。なぜ編集するかといえば直しをする為らしい。PDFを印刷入稿にするデータにというのはそれなりに広まっているかもしれないけれど日本では決定的にはならない。なぜかといえば直しができないからだ。だからPDFでも直しが出来れば問題解決?
 そうじゃないダロ! それじゃいつ迄たっても印刷屋さんは最終直しを受け入れる事になる。この問題は日本の闇と深くつながっているから余り深く追求したくないんだけど、PDFは直せないから印刷原稿は完全に仕上げてくれというのが正解。しかしこれはDTP以前からの慣行に元をたどる。欧米では印刷と制作の役割が完全に分断されていたから印刷は元から完全原稿しか受け取らなかった。それがDTPになってもPSデータの受け取りになり、PDFになっても変更はスムーズに移行した。
 それが日本では印刷が制作まで請け負う所が多くそれが仕事拡大の源泉にもなっていた。つまり何でもやりまっせ、直しでも何でもウエルカム。印刷直前でも夜中でも直しOK無問題。これが日本の印刷屋さんというか日本の社会の慣例なんだけどね。で、当然DTPになっても直しの出来ないPSデータ入稿なんて行われるハズも無く、ネイティブデータの受け取りでいつでも直し受けまっせという日本流DTPが完成してしまった。この流れは時代はPDFになっても変わらずネイテブデータの入稿は続き、DTP環境は古色蒼然としたまままったく身動きできなくなってしまったのだ。
 印刷に不適当なデータが来てしまったら何とかするんじゃなくて、適当なデータにしてもらうのが先決。そうでないと制作側はいつ迄たっても印刷に適合するデータを作れない。そういうコミュニケーションが作れないのが印刷屋さんの最大の欠点。お客さんに文句を言えないとか仕事が無くなるという話じゃないんだよな。そうするのがお互いの利益に結びつくのさ。だからPDFを直すという発想は止めてPDFだから問題点の所在がはっきり分かるという観点に改めてくれ。