人間の寿命は延びてない

良く寿命が延びたと云われるのは平均寿命であって昔の平均寿命が50歳位だったのは乳幼児死亡率が高かったり、栄養状態が悪かったり病気などで本来の寿命を全う出来ない人が多かったからに過ぎない。だから人間本来が備わっている寿命は生物の種が変わらない限りほぼ変わらないものだろう。これが大体90〜100歳位ではないのか。昔からこれ位長生きした人もいて厳しい生活環境の中では珍しい事なので長寿を祝った。現代の日本は多くがこのリーチに手が届く所にいることができるようになったという事。人間の寿命より長く生きる動物もいるが多くはずっと寿命は短く10〜20年位が多い。なぜ人間だけがこれほど長い寿命を確保したのだろうか。


まず成長が他の動物の比べて遅い。成体になるのに他の動物が1〜2年で達してしまうのに人間では16〜18年位かかる。ここが圧倒的な差である。なぜ他の野生物が早く成体になるかというと生き延びる為である。早く自立して子孫を作れるようにする事でその種の繁栄を狙う戦略である。しかし人間という種は別なアプローチをとった。格別に秀でた運動能力を持たない人間は周りの環境を利用改変して生き延びる戦略をとった。そういった戦略を考えられる個体に成長する為に成人になるまで時間がかかるのである。まぁそういった事だから環境問題に行き着くのは人間にとって当然の事だったのだろう。いつか行き着く問題にぶち当たったのである。これをどう乗り越えていくかが人間に突きつけられているのである。という一つの見方である。