物語の罪

多くの物語がそうであるように事実がもとになっている物語が多い。その中でここはこうの方がここはこうした方が面白いという具合にどんどん脚色されていくものである。余りやりすぎると興ざめになるが。それをどこで抑えるかが作家の力量みたいなところもある。事実にできるだけ忠実の方がリアリティがあって滋味深いとか。派手なアクション、登場人物の追加等々。オデュッセイアから忠臣蔵まで古今東西様々な色づけが為されてきた。ラスカルだって原作では引っ越してきた家族は登場しないというのだからアニメではそこがメインみたいな所があるから驚きだ。山本周五郎の方がリアリティがあって藤沢周平は作り過ぎエンタメよりだと思うけどそれも作風人それぞれ。物語が経済になるのだから。