人間って何

ということは余り系統的に教えてはくれない。例えば歩き方はこうやるんだよ、などと教えてはくれない。みんな自然に自分勝手に気がついていたら身に付いていたものだろう。それと同じようにどう生きればいいかなんてわざわざ面と向かって言ったりしない。照れるし何となく恥ずかしいしそんなの意識しなくても何となく分かるだろうよ。一緒に生きてりゃ分かるだろう。ある事件や事故があった時にぼそっと言われて心に残ってたりするみたいな経験でなんとなく済まされて来てしまったみたいに、いつの間にやら終了で社会に送り出される。それでつまらぬキャッチに掴まって嫌な思いする。それくらいの撃退法は教えておけよというのは個人的な思いか。多分それは無理。社会はくるくる変わるし親が育った頃の対処法なんて役に立たぬ。そんな古くさいライフハックなんて耳タコで子は親の言う事等聞かぬでなくて聞き飽きるほど聞いたのでもう聞く必要ないのだ。たまには違う事言えよといつも思っているもんだ。
 やはりこれは自分で考えるしかない事なのだ。で、じたばたしても自分から抜けられないし飛び出せないし逃れられない。どうしようもなく自分である事に気づくだけである。何をやっても自分。何をしなくても自分。そうやって何も自覚しなくても生きていける。いや自分なんて意識すると生きづらくなるだけで意識しないほど何かに没頭できる事が幸せ。で気がつくと自分というのがある位置を占めている。空間を占有している。生きていればそれは当たり前。空間を占有していないのは死んだ人だけだ。