パソコンを取り巻く状況

「コンピュータ、ソフトが無ければただの箱」と言われるようにソフトが無ければ無用の長物。だから当初はソフトが初めから付いて販売されたものだった。しかしパソコンが売れ始めると様々なソフトも開発され独立して販売されるようになった。当時はそれこそ新天地とばかりに百花繚乱、雨後の筍の如くソフトハウスが乱立して怪しげなソフトが乱発されたものだった。時代は移りソフトは集約され殆どはWebで事足りるようになって殆どの独立系ソフトハウスは姿を消した。
 で今は殆どがパソコンに初めから入っているソフトで間に合ってしまうという当初の状況に戻ってしまったような感じである。これだけ社会的状況は変わったのにその部分ではそうなのだ。もちろん今でも高機能なソフトを求めようとすれば買うしか無い。しかしソフト会社も集約されたのでそれほど選択肢はない。ソフトと言えばマイクロソフトとアドビくらいしか思いつかない。しかしユーザーはわざわざソフトを買う気にならない。最初から入っているならそれで済ませようとするだろう。それがアップルの戦略でもある。必要なものはわざわざ買わなくても最初から揃ってますと。マイクロソフトもそれに対抗して必要なソフトを初めから揃える。OS側がそうだから増々アプリケーションだけの会社は立ち行かなくなる。でユーザーは増々最初の状態で使える事を求めるようになる。わざわざソフトを買うなんて考えられないが常識になる。
 Googleがそこに目をつけWeb上でオフィス対抗サービスを無料で始める。デスクトップアプリでも使えるようにする。アドビも対抗して似たようなサービスを始める。もうソフトを売るというビジネスモデルは崩壊したのだろうか。殆どの企業ではそうとも言える。ネットの法則によりNo.1しか生き残れない。
 新しいビジネスモデルは無料でソフトを配布して使ってもらう事だ。そしてそれなしでは生活できないようになる。そしてそのソフトのエコシステムを構築する事にある。もともとソフトはパソコンのエコシステムの一部だがその中の村である。関連書籍を発行する。ハック関連を充実させる。それを使った新しい提案をする。こうすればもっと楽しくなるよ。世界はもうすっかり変わってしまったのです。