企業とNPO

NPOの事を考えていくと企業との違いが分からなくなる。NPOが利益を追求しないといっても経営陣で分配しないというだけで大多数の社員レベルでは関係ない問題ではないか。普通に給与をもらう。ボーナスだって利益追求じゃない公務員だって出るし年収に組み込まれている実態をみれば矛盾はない。なら普通の企業活動がNPO形式であっても何ら問題はないはずだ。むしろ今の状況だと利益追求じゃない姿勢が好感を持たれ社員が集めやすくなるかもしれない。では普通に家電やパソコンや車を生産する企業がNPOになれるのか。利益を配分しないならより低コストで販売することが可能だ。そしたら既存の企業は生き残れなくなるのではないか。違いはノウハウの蓄積だけだ。社会がNPO形態になる事を圧力を加えるようになったらどうなるか。あそこはまだ利益追求している時代遅れの企業なんだぜ。NPOでなければ会社にあらず。そんな風潮が生まれてしまったらどうなるだろうか。利益追求しなくても社員が給与をもらえ雇用が確保されれば社会は何も問題はない。それでもより良い製品を生み出すという社会的使命は失われないだろう。むしろ今の時代には利益を前面に出すより社会的使命を前面に出した方が支持を得られるだろう。この辺はどうなっているのだろう。今はそんな巨大なNPOは存在しないがより社会に大きな比重を占めるようになったときその住み分けはどうなっていくのだろうか。
 でそのミッションは、より人と暮らしを優先するというものにすれば利益よりそちらに比重を置く。そうなれば少しコスト高になってもその姿勢が理解されればその団体はより多くの人により協賛されるのではないのか。つまり社会全体でフェアトレードのような姿勢が常識になってしまい利益団体である企業は淘汰される。
 でもよほど強力な指導力がないと組織内に反対勢力がないというのは内部分裂を招きやすいのだろうな。結局人間集団というのは強力な強制力がないとまとまっていかないものだろうか。