聖書が作った現代社会の基盤

現在の資本主義の基盤を作り上げたとしてプロ倫があったりするがそもそも聖書が現代社会に通じる西欧文明の基礎を作り上げたと言っても過言ではないのでないか。その基盤は何と言っても印刷術から始まったのでそこからルネッサンスも可能になった。でその印刷の社会的要請も聖書の写本作りから来ている。誤字脱字のない複製が可能な事が夢の技術だったわけで一つ一つどこかしら間違いがあったものが当たり前の世界から全く同じものが複製できるという印刷の驚異に狂喜乱舞しながらせっせと聖書を印刷し始めたのが今日に至る複製文化の始まりだったのかもしれない。でキリスト教圏では一家に一冊はある聖書が西欧社会の共通基盤を作ったのは想像に難くないし同じ世界観を共有し共に同じ理想を実現させる指標となったのも間違いないのでは。もちろん相手が何考えているか分かってしまうほど争いも絶えないわけでそれが大戦争に発展したと言えなくもない。そこにどうして日本が参入してきたのかというのは興味が尽きないのである。キリスト教の浸透も十分でないし聖書一家に一冊あるわけでもない国から突如西欧世界に紛れ込んできた新参者として世界に現れた。まぁ日本は江戸末期から瓦版が出回るほどの出版文化があったわけですからそういう意味で準備段階は整っていたとも言えるわけで今まで鎖国で情報に飢えていた世界から貪欲に情報を吸収していったと言える。そういう意味では江戸時代に近代文明を受け入れる基盤が育っていたとも言えるのだろう。