田口ランディブログ:アメーバ的日常|アメーバjp: ヘタれた、屁たれ。

「テレビを見ていてね、ほんとうに、事故を受難として受け止めてる親御さんがいたの。これは運命で、しかたなかったのだ、誰も恨んでない……って」
「すごいね……。私だったらどうだろう。恨んでしまうよ。絶対。そんで包丁もってJR西日本に殴り込むかもしれない……」
「そうだよね。でも、いざとなったら、もっと自分を押し殺してしまうのかな……」
「わからないね。こういうことは当事者になってみないと……」
「事故を知っててボーリング大会に行ってったって、あんまりよね」
「そうだよね。でも、私たちだって案外、行ってしまうかもね。現場に行っても役に立たないし〜、いまからキャンセルするのお店に悪いし〜、なんて言ってさ」
「だね〜。まさかと思うもんね」
「これもやっぱり、当事者になってみないとわからないねえ……」
「ほんとにねえ……」

これ位の感覚というのが結構普通かも
ブログで発信している人というのはまだまだ少数派なわけだし
マスコミをそのまま鵜呑みにする人もいないだろう
本当の所はどうなんだろう

「しかし、JRってのは怖い会社だね」
「うん。だっていつも新幹線とか利用してるけど、社員の人みんな変だもん。人間っぽくないっていうか……、うつろっていうか……」
「そうなの?」
「昔はよく駅員さんと喧嘩したけど、今はしないよ。だって言ってもムダなんだもん。何を言ってもぜんぜんまともに聞いてくれない。まるで心がないみたいな感じでただ跳ね返ってくるから、だんだん疲れちゃった。この人たち、誰も人間として責任を取る気がないんだ、利用者にためにシステム良くしようって気がないんだなって。ふだんの対応からわかるもん」
「へ〜?」
「わたし、よく新幹線とか駅とか使うから。よけい感じるのかもしれないけどね」
「物事って、いつかほころびるんだね。なにかが歪んでいると、それがいつか大事故につながる」
「ほんとだよね、因果だよね」
「でもさ、明日から変えよう。こんな職場変えようって、言える人いるのかな?」
「言える人を育てていないから無理かもね」
「はあ、言える人に育てるにはどうしたらいいんだろうねえ」
「ほんとにねえ……」


 私たちは子供たちがぎゃあぎゃあ遊んでいるのをぼう然と見ていた。
 私はどうだろう。人を殺してしまうようなシステムのなかにいて、自分がそのシステムに取り込まれることなく人間を大切に思い続けることができるだろうか……。ぜんぜん自信がなかった。

なるほどねえ。