限りない欲望

何も持っていなかった人間がこつこつと一つ一つ自分に必要なものを手に入れてきた。それは貧しくてもささやかな幸福をもたらしてきたはず。最低限の必要なものを揃えたらそこから更に上を目指すのが向上心。そこにも別に間違いはないはずだけど、そこには歯止めがないのかもしれない。より便利に、より快適に。人間の欲望は限りがない。これはもう宗教的な問題になってしまうのだろうか。
弱者切り捨て、負担増、サービス低下等といわれるが、収入以上の支出を続け借金が膨大になり一般家庭に置き換えたらもう誰も、サラ金でも貸してくれない財政状況なのに国というだけでいつまでも借金が許されてきた状況。
このままじゃいけない事は誰でも分かるのに誰も何もできないでいたこと。多分これがやっとできたはじめの一歩なのかもしれない。しかし、この状況は過去日本に何度も訪れた状況みたいだ。繰り返し繰り返しやってくる。幕藩体制で各藩が財政危機に陥り、様々な改革が行われた。多くは失敗し、数少ない成功があったらしい。そこから学ぶことはかなり状況が違うのでできないかもしれない。しかし収入以上の支出という構造は変わらない。こういう事を何度も繰り返すというのが人間の欲望か。歴史から何も学ばない。ご先祖様に申し訳無いですね、アハハ。