民主党ブロガー懇談会速記録: R30::マーケティング社会時評

前原 自民党も、根っこの部分は変わってないのかも知れませんが、見え方は変わっていっているわけです。これまでは利益団体や族議員の力が強いように見えていたが、小泉さんによって少なくともそれは払拭されたように見えます。私は改革競争はやろうと思っていますが、最終的な価値は何を目指すのかというと、小泉さんは小さな政府といっているが、私はぜい肉は取る。だけれども結果的に小さな政府でなくてもいいと思っている。自民党民主党とのどこが違うかというと、自民党は何でもマーケットメカニズムだと言っているが、我々は市場経済で救えないところはたくさんあります。地方や環境、あまり使いたくない言葉ですが生活弱者、子供や老人といった人たちがいます。来年医療制度の改革が始まりますが、株式会社の参入を認めて、それで人の命を守ることが成り立つのかという疑問が我々にはあるんです。そこをきちんと解決したうえで、ある程度均一な社会、セイフティーネットのある社会、ハンディキャップの人たちを救う社会というのを作りたい。金でものごとをはかるのか、そうした政治的な判断をするのかということを大切にするのかというのが、自民党民主党の違いです。

やっぱり民主党ってのは大きな政府なんだよな。もと社会党出身の人もいるし、今の自民党との違いを出そうとしたらそこしかないかもしれないが。弱者切り捨てと言われたりする現政権を切り崩すのはそこが突破口なのだろう。しかしそういう手当てを厚くすれば結局は大きな財政負担は避けられない。一つを手当てすればこっちもあっちもという事になりバランスが求められる。これが改革を中途半端なものにしていないだろうか。このあいだの郵政改革も明確な対案を示せなかったのもここに原因があったのではないか。
いずれにせよ、同程度の無駄使いを無くした場合、少ない税負担で保証が薄い自民か大きい税負担で保証が厚い民主党かということが明確になった。というかこれって常識なのか。