ルワンダから考えるのは国際社会が機能しないという現実

2006-03-04
ルワンダの悲劇から何か教訓めいたものを引き出すなら国際社会は二度とこのような殺戮を許してはならないと考えるはず。しかしわずか10年でダルフール危機のような大量殺戮が起こってしまった。まるで冗談のように繰り返される悲劇こそアフリカの現状と国際社会がパワーゲームの舞台で正常に機能していない事の証明だ。虐殺がなぜ起こるか解明するより先になぜ現在の危機に目を向けない。火事が目の前で起こっているのに消火しようとしないでなぜこの火事が起こったかを考えるなんて。言葉が空虚である事を証明したいのか、言葉への冒涜だ。ルワンダの悲劇を知ったなら最重要課題は再び似たような事を起こさない事であり、それなら現在も続いているダルフール危機を止めさせる事。スーダン政府に国際社会は圧力をかける事。ダルフール危機を知る事。何か良く分からなくてもダルフールで人が死んでいる事は良くない事だと表明する事だ。なぜそれが他の悲劇と区別されるのか? それはルワンダ以後をもっとも象徴する出来事だからだ。国際社会はこの出来事にどう振る舞ったか歴史に問われる事になる。もうかなり手遅れなのだけど。これ以上の被害を拡大させない為に。今出来る事。