意識の無かった存在がいかに意識を獲得するのか

他者が意識発生の土壌となる 。というのは確かにありそう。それは他人の視線でもある。他人がそう思っているという思いから自分は自由になれない。一番大きいのは母親の存在かもしれない。その意識が未分化の中で共依存する。子供は母親の意識で生きているのか。始めそれは分離されず母親はまったく子供の視点でものを考える。どうしてむずがっているの。お腹が減っているの、トイレがしたいの。やがて自分はこれこれだったと言い聞かされ自分史が始まる事になる。自分史の始まりは自分の記憶でなくて育ててくれた人の伝授である。やがてそれが自分の記憶と不可分になり再補強されていく。どっからどこまでが自分の記憶で伝授か分らなくなる。そうして一個の幻想ができあがる。自分というのも対人との共同幻想なのだな。