基本と例外

ペット(犬)の育成本で必ず書かれているのが子犬は2ヶ月位までは母親と一緒に育てられなければならないというもの。それより早く引き離された子犬は親の愛情を十分受けられなかった為に精神不安定になり情緒不安定や極端に不安に怯えたりアルファ(権勢)症候群になりやすく吠えたり噛み付きやすくなったり他の犬とうまくつき合えなくなると言われている。おそらくそれはその通りなのだろう。しかし日本のペット事情を考えると殆ど犬は2ヶ月未満で母親に引き離されてペットショップに並ぶ事になり買われて行く事になるので、殆どの犬は問題行動を抱える事になる。確かに吠えまくりだったり、他の犬と仲良くなれない犬は多いと思われるがだからといってどうにかなるのだろうか。まったく理想とからはかけ離れているばかり。それは人間社会も同じ。誰も理想的な環境なんかに恵まれてなんかいない。その結果社会がどうなろううとなった現実があるばかりなのである。で、このヒドイ現実は出来損ないの唾棄すべき社会なのか。間違って生まれてしまったゴミ箱捨てるしかない廃棄物。もう一度やり直すしかない教育も法律も作り直すしかないもの。間違った進化をして絶滅する運命にある進化の袋小路に入った生物。間違った歴史を歩んでしまったパラレルワールド世界の一つ。けど間違った世界に住んでいる住人はどうなんだ。運命と諦めて絶滅を受け入れるしかないのか。それって結果論だろう。過去を振り返ってそれを間違っていたなんて誰でも言える。今は確実に過去になるけど、今を仮に過去に置いて、未来の一点から振り返って反省するなんてできない。だって現実は変更可能なんだからそれで未来は崩れてしまう。仮定の未来の足場を消す事だって可能なのだから。だから未来の視点から現在を見下ろすなんて無駄な事。その前に今ある現実を変えるべきなんだ。その前に何が正しくて何が間違っているなんてどうして人間に分るのだろう。