宇宙に比べれば人間の存在なんてちっぽけなものであるというのは妙な言い回しである

宇宙には圧倒的時間があってそれに比べれば人間の一生なんて瞬きの間もないという言い方もおかしい。人間の一生と宇宙の一生ではどちらが永いかというとバカ扱いされかねないが単に計測的時間によって決められるものではない。人は宇宙の始まりから地球の生成、生命の誕生、歴史、そのまた終末まで想像しうる存在である。そんなの殆どは単なる類推ではないのかということもあるが。そういうとパスカルが我々は宇宙を考える事ができると言ったのと同じ程度の意味しかないような気もするけど。宇宙は何も考えられない存在だが人間は宇宙の事を考える事ができるという人間中心の見方もおかしいけど、まだまだ実際にはほど遠い粗い見方でしかないのだろうけど、決して物理的比較で大きさや時間的経過を計れる所だけの存在ではなくもっと緻密で集約された存在で宇宙は空疎で遠大なものでもある。
 別に威張る事じゃないけど宇宙に比べてちっぽけで僅かな存在という見方は卑下することでありある意味逃げでもある。かといってお前のような存在は世界に60億以上もいるのだからそう増長できるものでもない。その時点で人間を最上点に置いてるのもなんだが。というか宇宙と人間は対立するものではないしそれは自然と人間ということでもあるが人間は自然の側に属し自然を代表する責任を感じる自由もある。まぁそれも驕りの感じがしないでもないが自然の一部として謙虚に生きる部分もあるし、もちろん自然を制覇する野望がいけないわけでもない。しかしどうやっても自分達の元に跳ね返って来るという意識は持たざるは得ないわけである。