問題が起こる事は悪い事なのか

トラブルが起こるたびに原因を追求して問題点を潰していく。その結果トラブルは起きなくなり平穏な日々が続いてめでたしめでたし。しかしちっともめでたくないというのが現状ではないのか。徹底した管理社会は問題点は払拭したが人々の心に重くのしかかる閉塞感を齎した。問題をその都度解決するのではなく問題そのものを無くそうとする解決法は人の個を押しつぶそうとするものだ。トラブルは常にリスクを伴う。だからといってリスクを避けようと徹底した管理を施すとやる気を殺ぐという結果になる。人は何も決まっていない状態で最大限の行動力を発揮する。何も決まっていないからやる事が多いのである。やる気も満々である。しかし色々な物事が決まってきて制度が完備されると様々な事が禁止され人は決まった行動をするよう定められ、女だからこの車両に乗れだの男は乗れないだのという事態になる。それは別にいいけどそういう事で雁字搦めになっていくという事。時代が進めば当然の結果と受け止めなければならないのか。それで社会が崩壊すればいいとか希望は戦争という極端な論が出て来る事になる。それが時代の閉塞感の表れ。問題を潰している事が新たな問題を創出していないのか。人の心の表出を一方を塞げば別な所から出ようとする。それをどう去なすか。見た目の奇麗ごとだけでは解決しないのだろう。社会が近代化した中で要らないもの、醜いものとして捨てられ消されたものの中にそういった機能を担ったものも無くなってしまったのではないのか。