新たな現実を受け入れられるか

誰もやった事がない事というのは誰もそれを現実として受け入れる準備ができていない事です。まずはそれをする人間が受け入れなければ始まりません。そして受け入れてからが大変です。初めはその現実はこの世界で始めた人一人しか認める人がいないからです。そんな世界はやって来ないと周りから拒絶されてしまえばその人が抱えたまま葬り去られてしまいます。何でも始まりは立った一人で全世界と立ち向かわなければならないのです。そんな事は個ではとても無理です、耐えられません。だからこの世界に広まったものというのはその出たときからこれは凄いと周りを驚かせたようなものでなければ伝播しないでしょう。それは凄い、それはいいと広まっていくものです。しかしそれは凄いが危惧をもたれて潰されたり思わぬ抵抗にあったりするのも世の常です。万人がこれはいいと認めるものはいくらでも広がっていきますがそうでない微妙なものがあります。時代に早すぎて受け入れられないとか嗜好性が強すぎて一部の人に留まるとか。その場合まずその第一人者の度量というのが試されてしまいます。周りの抵抗にあってあっさり引っ込めてしまうのか、めげずに貫き通すのか。その孤独に耐えられるのかとか。自分が間違っているかもしれないという懐疑の中で逡巡する事になる。これはいい事なんだと自分の中では思ってもそれだけでは広がりを持てない。また明確のものでなければ他人に伝える事もできない。個というのはそういうものを沢山抱えている存在なのだ。