最近の民主党の一貫した論理

ご老公達には理解できないかもしれないが最近の民主党の論理は一貫している。いや一貫していて過ぎて融通が利かないという風に見えるだろう。これまではそういう融通を利かせるのが政治の世界、何でも理屈道理に行かないのが世の常、老人達の知恵だったわけですが、そろそろそういうのは良くないんじゃねえ、もう古いよ、原則を守ろうじゃないか。そうやって何でもプラグマティックに対応して規則を破ってしまったのでは何のための規則かな。大人が規則を守れなくて子供に守れと言うのは無理だろうという事に気付き始めたのではないか。
 そうやって考えてみると民主党の考えはハッキリしている。昨年の自衛隊海上給油を行わせた特措法。これも国連の枠組みの中での救援活動のはずだったのに、イラク戦争の後始末の一貫でそのイラク戦争は国連の承認なしで米国単独の決断で遂行されたものだった。だから特措法で米軍艦船の給油を行うのは無理があったのだ。
 また日銀総裁問題も日銀法による日銀総裁は政府機関から独立した人間を選ぶはずなのに出てくる候補は財務官僚や政府機関の人間ばかり。これじゃ何の為の新日銀法か。まったくこの国は法律がまったく守られない国なのだから笑っちゃう。まぁその辺は制限速度50kmの道路を誰も50kmで走ってないのを見れば解るわけですけど。
 そこを民主はそういう事は終わりにしようと考えたのだろう。そういう古い慣行は終わりにして最初に決めた原則を貫き通す。そうしなければ法律の趣旨は守れないし何でもなぁなぁ政治は終わらせる事はできない。それがこれまでの自民党の密室政治の真髄だろうと。そういう原則を守ろうとしないマスコミも本当に酷い存在だなという事が今回明らかになったわけだ。これじゃ先の戦争に走っていったのもマスコミのせいだったと言うのが計らずも明確になったのである。
 しかし未だに古い慣行で日銀総裁が選ばれている事にもっと疑問を持つべきだろう。今は平安時代じゃないよ。ダイナミックに経済が動いている時代にそんな政府機関の人間しか候補に出ないという時代錯誤はやめてほしい。
 もちろんガソリンにかかる暫定税率も二十数年も暫定で通すなんて原則的におかしいとなるわけですからこれも一貫した流れです。こう見ると民主党は全ての論理が一貫しているわけで自民党のその場限りの対応とは雲泥の差があるわけです。これが全て国民の目に晒されているわけですからこれは大きいですね。