対立駆動型生産力

実は対立を煽った方が生産力が上がるという現象がある。それは東西冷戦でも見られた現象である。日本の高度成長も西側諸国の一員として確固たる基盤が存在したから可能だったとも言える。誰もが資本経済に頼らなければならないと感じたのもソ連の恐怖や核戦争の怯えがゴーストとして存在したからだろう。それが崩れたら途端に日本経済がおかしくなったというのも単なる偶然とは言えない。本当に世界が平和で安心し切ってしまったら人々はあくせく働くだろうか?そこに危機感の要請があったのではないか。これはものの一面でこれだけ取り出すのもフェアじゃないのだろうが分かり易く取り出してみました。歴史に於いても対立を煽って団結力を保つというのは常套手段で戦前の鬼畜米英で国内の団結を計ったり、イランイラク戦争で互いの国を罵ったり、イラク戦争前もイラクはまさに悪の帝国とイメージされていた。対立の構図が生産性を上げる。周りは敵に囲まれている今は一致団結して共通の敵を破らなければならない。ソ連も西側諸国をいつも非難していて国民に正当性を求めていた。結局はそういう諸々は限界に達して崩壊したわけだけど今だって対立の構図が無くなったわけではない。それは手軽に利用できる手法であり長年のノウハウが蓄積されている。常に問題が提起され問題を煽る。格差社会、世代間格差。それが手っ取り早いし、よく知られた、常套手段だから。何も考えずに始められるいつもの手段だから。一からノウハウを構築していくのは大変。みんな楽したいし。