常に問題を抱えている社会

それは世の中が常に変わっていくからだ。社会は、一度作られた構造はそのまま維持しようとするそこに軋轢が、歪みが生じる。すぐに対応しようとしても社会には既存の秩序があってそこが抵抗になる。誰の許しがあって勝手な事を進めるのかとなってしまう。かくして沈み行く船を見守りながら狭まり行く生存範囲に身を寄せていく事になる。
 そしてその不満は社会が悪い、世の中が堕落したと保守回帰に動いたりする。諸行無常という事が前提なのだ。固定化された社会は死んでいる。一時的な安定はどっちにしろすぐ破綻する。ボロボロになってもう再起不能になってやっとこのままじゃダメだと気付く。全部潰して一から作るのが簡単だからその方が良いのだろうが、そこに生きていく人間にとっては非情な事だ。現状を修正していくのはそこが難しい。建ってる建物を住みながら耐震強化していくようなものである。だから既得権者は最後まで抵抗して最後にはじけてくれた方が社会的にはスムーズに変化に対応できるしコストもかからないのかもしれない。変化なんかしないで死を待つのだ。そうすれば社会は劇的に新陳代謝を行なえるのだ。かくして日本はハードランディングを遂行できる。思えば敗戦とはそういう解決法であった。敗戦して全て一から出直す。リセット。まさに日本はリセット政策を実施したのだ。子供がゲームで何でもリセットできると思っているなんて言えないね。そもそも(略。
 変革なんてチマチマしたもんは面倒だから一新してしまえと。日本人は短気だからな(笑。