偽装問題と健康被害

今回の事故米問題も健康被害らしいものは出ていない。偽装問題を通じて共通している事は健康被害が出ていない点だ。これは雪印事件が健康被害を出したのとは根本的に違う。あの事件から規制や世間の目が厳しくなったりして偽装事件が量産されてきたという印象もある。
 結局問われているのは意味ある法律かどうかという事だろう。昔から無理な法律は有名無実となり実質機能しなくなっていったということはある。偽装問題も健康被害が出ないならやったもの勝ちとなる。偽装問題では発覚した企業は廃業や倒産に追い込まれ深刻な事態に追い込まれているように見えるがそういうのは全国に注目された事件だけでその他の毎日のように起こっている偽装事件は何の記憶にも残らず忘れ去られている。
 今回の事故米問題も根は米を輸入しなければならないという所からきていて、その勘案を巧みに嗅ぎ取った企業がうまい具合に社会的に機能してきたという事でバレ無ければ平和な日本の風景が存在していたというだけの話だったと。何も問題なかったんだからずっと続けば良かったのにね。誰か日本の法律が無視されているのは許せんとか杓子定規な事を言い出したから発覚してしまったのだろうか。
 なんか一連の本当は問題だけど誰も問題にしてこなかったしそれで通ってきたのにある日突然事件になるみたいなシリーズがまた起きたという印象。事故米の本当の問題はごまかししないでミニマムアクセスした輸入米が誰でも自由に買えるようになる事だと思うけど。
偽装にまつわる事件って昔の闇米と同じ。法律で禁止されていても誰も守っていなかった。法律を守った議員さんは餓死してその事が国民の目に明らかになってしまったみたいな。