変わって来たシンドラー社の対応

ここに来てシンドラー社が遅きに期したとはいえ住民等への説明会にも参加するようになった。この変化はやはり日本での販売戦略上の問題だろう。ではなぜ変わったのか。世界でグローバルに活躍する企業はどうしても世界何処でも同じ基準同じ対応を行いがち。こうして極東で起きた小さな事故にもこれまでと同じように対応したようだ。しかし本社は何かの異変を察知したようだ。何かが違うと。日本でのシェアを広げようとしている所でもあり日本は重要販売拠点に位置づけられているものと思われる。そんな中で社のイメージが急低下している事を察知したのだろう。いつもと同じように対応しているのにどうしてだ? これはシンドラー社の首脳陣を驚かしたに違いない。その頃日本ではシンドラー社の対応に驚きの声が上がっていた。今はいつの時代だ。兎に角、シンドラー社首脳陣は日本の特異性に気付きこれまでの対応を返上し日本で他の企業が普段取っている日本メソッドを急遽取り入れる事にした。この流れを見て日本はそれほど世界から浮いた存在なのかと愕然とした。確かにこういう日本の反応は日本市場を世界から守るという意味では良い事なのかもしれないが、逆に言えば日本は珍奇な国、理解できない慣習のある国、相互理解が困難な国と見られる恐れもある。村上ファンドアメリカからもマークされていたという事で、単に日本の保守が抵抗したというだけではないようだが、開かれた日本という視点で見た時、似たような問題が潜んでいると思われ。