ノワール願望

HugeDomains.com - Shop for over 300,000 Premium Domains
2006/12/27

 野依というおっさんはノーベル賞を取るだけあって頭が良いのだろうが、良すぎて180度逆の地点に着地したかのように見える。「昔できたことがなぜ今できないのか」に至っては気の毒な気もする。が、塾が禁止されたら、また予備校業界に戻りたい。アンダーグラウンド。面白そうだ。

「××先生が書いたテキスト」が地下文書として流通する。
「いいか、読んだら燃やすんだぞ!勉強しているところを踏み込まれたら、食べるんだ。昔の受験生はそうしていたらしい。」

秘密集会としてアジトで講義を行う。合い言葉を言わなければ入室させない(もちろん出来事と年代の組み合わせだ)。入り口と最寄りの警察署にはレポを立てる。

テキストには番号を振って、毎回授業後に回収する。

「ここは塾ではありません。喫茶店です」と主張し、形ばかりコーヒーメーカーとコーヒーカップを置いておく。「喫茶店なのに勝手に勉強しているのです。授業?違います。これは独り言で、勝手にみんなが聴いているのです」。

スカートの短い女子高生が勉強しているのを指さし、「ここは塾ではありません。イメクラです」と主張する。

人はどんな時代状況もノスタルジーにしてしまうような所がある。これなんか本当、おかしい、そして懐かしい、昔の映画のように。そういう世界がやってこないと誰が保証できる。いや、やってきて欲しいものだ。全ては禁止から始まるのかもしれない、世の中を面白くするのは。全てが許される自由な世界なんてくそくらえ。アメリカの禁酒時代がなかったらギャング映画は生まれない。政治犯が身を隠し暗躍する世界がなかったらスパイ映画があれほど流行したか定かでない。文化は禁止する所から始まるのか。