逆鏡の法則

息子が虐められているようだと最近気づいた。友人に相談した。そしたらあなたのせいかもしれないと言われた。あなたは怒りを我慢していないかと言う。あなたは誰にも怒らない優しい人だが息子にも誰にも優しく接するように押し付けていないか。怒りを我慢するように教えていないかと言うのである。確かにそういう部分が無かったと言えない。しかしそれは日本人なら誰でも当てはまるような標準的なレベルではなかったかしら。あなたの抑えられた怒りが息子に当たったりそれを息子が我慢したりしているという。あなたの怒りを解放しなくてはいけないという。友人と別れ家でゆっくり考えていくとその原因がむくむくと沸き上がって来たのである。私は2〜3日決意も新たに厳しい顔つきで息子にも接し、ついに実家に帰って父親と大げんかを始めたのである。それは私が生まれては初めて体験するようなアパッチ砦の皆殺しのような怒りだ。狂ったようにわめき散らし近所でも大評判になるような大げんかを父親に向かってしたのだった。そして父親に俺が悪かったと言わしめたのでした。
 私は勝利の雄叫びを上げ口笛を吹きながら自宅へ凱旋したのだった。そしたら息子が明るい笑顔で迎えてくれたのです。お母さん僕もはっきり言ってやったよ、もう止めてくれって。そしたらみんなも応援してくれて相手も謝ってくれたんだ。成る程、友人の指摘は間違っていなかったようだ。息子はここ2〜3日の尋常ならない私の態度から何かを悟ったようなのである。そしてそう私に助言してくれた友人に感謝したのである。