国民全員が苦しむ平等

いくら戦争を望んでも戦争に至る状況が無ければ絵に描いた餅である。相手がないと成立しないというのも恋愛やケンカと同じである。ならばもっと現実的な手段は何か。それは会社員が全員会社を辞める事である。でも辞めない。結局は居心地が良過ぎるからだろう。みんなが貧乏になる。確かに日本が沈没して日本の企業がどこも敗退すれば日本全体が貧しくなるかもしれない。しかしその時でも貧乏の奴から悲惨な目に遭わされる。逆に日本全体が好景気になっても権力の基盤を築いてる方から潤って貧乏人は一番最後にしずくが回ってくるに過ぎない。好景気になったからと言って賃金を平等に回そうなんて発想には絶対にならないだろう。だから格差社会を解消するにはもっともっと労働環境を過酷にしてみんなが会社を辞めたがる方向に行かないとダメだ。これなら独立してやった方がましだ、と思う所まで。こうして会社員が社会の構成員の1割位になって残り9割位は自営業になってしまえばもう“多数の安定労働層”などという人はいなくなる。
 こうなった場合自営業は今よりもっと個人の才覚が求められる事になる。つまり個人の才覚によって格差が生まれる社会になる。能力社会というわけだ。今まであまり使えない人間も会社という壁に守られて何とか生きていけたけどそういう社会ももう終わり。能力主義という持って生まれたどうしようもない格差社会が到来する。そうなると何回戦争が起こってチャラにされても持って生まれた能力だから勝者は固定されてしまう。まぁそれはそうなった時また考えればいい話で今心配する事ではないな。