ある時からある事を封印して

ある事が契機でその人は変わってしまったというのは物語ではよくある展開です。いつもそう云う判断をする人だったのにその時からそう云う判断をやめてしまった。それからずっとそうやって生きてきたのだけれどある事件が起こり判断を迫られる事になる。当然今の彼からすればその行動は予想される事だったのだけれどそうしなくて昔の判断をした。その結果彼は命を落とす事になる。
 この場合、ずっと抑えてきたものが結局は間違っていて彼は本来の彼に戻ってそれで命を落としたのだから彼は本望だったと美しい話でまとめたくなる誘惑に駆られる。まぁそれは読者がそう思えばいいので作者はそこまでお仕着せがましくせず事実を淡々の叙述していくだけで良い。しかし中々そこまでクールになれなくて野暮に説明を繰り返すのが...