実は世界の解釈の仕方は様々であってその内の一つを採用しているだけ

それはそうだろうが、自然科学の場合はそうとも言えない。自然科学の場合は統一しようという志向性が強いためどうしても一本の理論にまとめようとする力が強く働く。相対性理論量子力学を一つのシンプルな法則でまとめようとする野心が人間にはある。それは今までの科学の歴史を見てくれば統一化していってより一般的な解を導き出して来たからそれが正しいに違いないという予感があるからなのかもしれない。一方でこれまでの成功体験が忘れられなくて昔の成功をもう一度と有りもしない幻影を追い求めているのかもしれない。
 一時SFネタにもなったような多元解釈の世界観というものが蔓延していた時もあったような。例えば宇宙人が地球にやって来て我々と同じ物理法則を全く別な解釈で行っており、地球人の解釈の仕方を見てお互いに驚くみたいな。これをもっと拡張すると解釈は何百通りも可能だが我々はその内の一つの解釈しか採用していない、という思考実験。今はやはり真実は一つというのが主流なのか。