エントロピー的に言っても

伝統と文化というのは消えていく運命にある。そういった秩序は拡散して薄まっていく方向に向かう。明治以来どれだけの古の文化や習慣が消えていったか分かったものじゃない。それを疎外する要因があるとすれば新たなムーブメントが生成する時だけである。一度作られたものは崩れていくだけだが新たな生成を止めさせる事はできない。伝統や文化といったってそう古くから伝わるものでなくここ五六十年の事だったりする。伝統や文化が生きている社会というのは常に新たな文化が生まれ刷新されていく事で更新され生きながらえている。だから伝統と文化は守るものではなく、常に新たな創造を育めない社会では衰退するしかないのだ。