褒めるのは得意なのに嘲笑や罵倒は苦手なのね

中学の時、担任の先生が言いました。

人と会う時は、その人の悪いところを10個イメージしてから会いなさい

その人と会うのがもし嫌だったとしても、その人の悪いところを10個イメージすれば、きっと会うのが嫌ではなくなるはずだから、と。
友達と会う前に、その人の悪いところを10個イメージすれば、きっと気軽になって会えるから、と。


さらにもっと良い方法を、先生が言いました。

会った瞬間、その人の悪いところを1つ言ってごらん

貶さられていい人はいないはずだから、と。
少しムッとして怒るかも知れないけど、きっと裏表がない正直な人と信用されるかもしれない。


そして、クラスのみんなにこう言いました。

では、まず練習として、となりの席の子の悪いところを10個イメージしてください

クラス中から聞こえてきた声は、

えー、まずいんじゃない

こいつの悪いところなんて10個じゃ足りないよー

生徒たちの声に対して、先生は落ち着いて、こう言いました。

人ってね、誰でも良いところはあるんだよ。数え切れないくらいあるかもしれない。良いところは目立たないから、気付かないかもしれない。
でもね、誰でも悪いところもあるんだよ。数え切れないくらいあるかもしれない。悪いところもたくさんある。うん、良いところと同じくらいか、それ以上に悪いところもたくさんある。数え切れないくらいにね。

人の悪いところをイメージするのって、なんだか楽しいけど、想像していると顔がにやけてくる。嬉しくなってくる。笑顔になってくる。
ほんの些細なことでも構わない。とにかく悪いところをイメージすることが大切。一歩進んで、言葉に出して貶すことが大切。


表情や言葉って不思議なことに、出してみるとスッキリするもの。物言わぬは腹膨るる業なりってね。
他人をあざ笑ったり、馬鹿にしたり、そういった楽しみは我慢しないで発散するべき。そうしないと精神的におかしくなります。


だったら、他人にはきつく接した方が良い。蔑んだ方が良い。疎かにした方が良い。そうすれば、知らず知らずのうちに本当に必要な人だけが残るから。