「掟の門」と量子力学

門に入らなければ本当の中の様子は分からない。門番から怖い所だと言われるばかりで実際は分からない。
観察しなければ本当の粒子の位置は分からない。波動関数で位置の予測が確率的に求められるだけである。
門に入れば一つの現実が訪れて他の可能性は全て消えてしまう。
観察後波動関数が収縮して一つの粒子として位置が特定される。
そこに踏み入らなければいつまでも可能性として開けているが現実を手に入れる事はできない。
現実を手に入れてしまったらその他の可能性は全て消えてしまう。
沢山の可能性からただ一つを選び取らなければならない。同時に二つは取れない。
そこでもし、だったらという想定が観念される。しかしそれは本当にそうなったかどうかは実証できず仮定の話を出ない。
だからと言って一歩踏み出さなければならないという事でもなく、当然踏み出さないで可能性として保存する戦略もアリだろう。それが良い事とか悪い事という話でもなくそういう事実があるという話。それじゃ単にモラトリアムの話じゃないかという噂もあるが。二度と引き返せない人生では引きこもるという選択は当然あるわけで取り返しのつかない事態というのは大きな賭けであるのは違いない。
2008-02-20