甘い生活

と思ったら

少女が無垢な存在だなんて解説の受け売り過ぎたな。キリストの像をヘリで自分の下にぶら下げながら女を軟派するという初めから挑戦的なこの映画。これを1960年にやったわけだから欧米社会はぶっ飛んだわな。少女は年少な男の子を使いながら現実的に生きてい…

ここでもう一つ描かれているのが

テレビの嘘っぱち、マリア様出現騒動のヤラセ報道。スキャンダル報道に群がるマスコミ。主人公が新聞記者というのももうずっと現代のどうしようもなさを映し出している。マルチェロの相棒でカメラマンのパパラッツォもパパラッチの元となった。未だに現代は…

そうはいっても

そうはいってもマルチェロだって都会に夢と大志を抱いて出てきたのではないか。文学という希望を抱いて。作家になるのが夢だったはず。しかしそれでは食っていけず、ゴシップ記者に身を落とす。そうやって自堕落な生活を送りながらもいつか自分も作家になる…

「甘い生活」での主人公と父とのエピソード

堕落した生活の中に父とのエピソードが挿入される。そこで父は息子がローマでうまくやっている事を喜び、自分もローマを楽しむ。その中で子供の頃父が何時も出張で家にいなくて母が何時も嘆いていた事を思い出す。そこから子供の頃はお母さんの味方で、父に…

「甘い生活」の少女

少女の無垢な微笑みが救いなのだ、救済。それによってマルチェロもローマも救われる。 キリスト教と現代社会、聖と俗、救済、ローマなのだ。

出た当時はショッキングでセンセーショナルがやがて普通に

新しいフォントを発表した当時奇抜で奇妙と思われたものが何年か経って企業のニュースリリースの本文フォントに採用されたりして普通に使われるようになる。映画「甘い生活」を今見てもどちらかというと退屈で何が面白いかわからない映画と見られるだろう。…

甘い生活か

今日BSでやってた。なにやら懐かしい気分。当時の事も知らないし、あんな上流階級とは無縁な貧乏人なのにどうしてそう思うんだろう。そういえば日本では三丁目の夕日という懐かしさがキーワードの映画があった。その制作過程で当時を知らない若い人も懐かし…